電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

よくあるご質問

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

ビニル被覆電線・ケーブルの取扱い
許容張力
許容曲げ半径
使用区分
各種シース構造と耐環境特性
各種シース材料の耐薬品性及び耐油性
電線・ケーブルの耐用年数
許容電流
電圧降下
エコ (EM) 電線・ケーブルについて
各種断熱材による電線・ケーブルへの影響及び対策
各品種の使用温度範囲
ドラムの取扱い

各種の法令・規格と取得番号

電気用品安全法
電気設備技術基準
日本産業規格(JIS)
日本電線工業会規格(JCS)
日本工業規格(JIS)の表示認可番号
JIS規格番号と電気用品安全法の適合性証明書番号

参考資料

各種燃焼性試験
AWG線番比較表
SI換算値表・度量衡換算表
電線包装用木製ドラム
各種誘導発動機を使用する場合の恒長及び電圧降下別電線サイズ
交流アーク溶接機と使用ケーブル

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

ゴム、プラスチック電線・ケーブルの誤った取扱いや工事の不備による事故を防止する ため次にあげる事項について特に注意する必要があります。

●ビニル被覆電線・ケーブルの取扱い

ビニル被覆材は、低温ではもろく割れやすくなるため、一般に電線・ケーブルに過激な衝撃を与えたり、 床の上にたたきつけるようなことはさしひかえ、特に寒冷地でビニル被覆電線・ケーブルを取り扱うときは 注意してください。

●許容張力

ケーブルに過大な張力を加えると、導体が伸びたり、断線する恐れがあるため、次の値を超えないように 注意してください。
・銅導体ケーブルの許容張力(Kg)=7(Kg/mm2)×線心数(本)×導体断面積(mm2)
・銅導体ケーブルの許容張力(N)=68.6(N)×線心数(本)×導体断面積(mm2)

●許容曲げ半径

ゴム、プラスチック電線・ケーブルは、可とう性はあっても過度な曲げが加わると電気的性能などを低下さ せてしまうので、次の値以下に曲げないように注意してください。

ケーブルの種類 布設後の許容曲げ半径 布設中の許容曲げ半径
遮へいなし VV、CV、コードなど 単心 8D以上 -
多心 6D以上 -
遮へいあり 単心 10D以上 -
多心 8D以上 -
移動用 遮へいなし
低圧キャブタイヤ ケーブル
単心 6D以上 -
多心 4D以上 -
PE、PVC通信ケーブル(遮へいなし) 4D以上 10D以上
PE、PVC通信ケーブル 通信ケーブル 4D以上 10D以上
編組遮へいケーブル 4D以上 10D以上
ラミネートシースケーブル 6D以上 15D以上

(注)移動用においてリール巻取式・カーテン式仕様などの常に一定の場所でくりかえし曲げられるものは、この数値を適用できない。ケーブル布設時における屈曲半径は、側圧を考慮して決定する。


【 参考文献:一般社団法人 日本電線工業会 電線要覧 】

技術資料

使用区分

  低圧電燈・家庭用電気機械器具 配線
屋内 屋外・屋側 屋外
電球線 移動 電線 電球線 移動 電線 露出場所 隠ぺい場所
乾燥場所 多湿場所 点検できる 点検できない
コード ゴム × × - - - -
ビニル × × ×
ゴムキャブタイヤ × ×
ゴム絶縁ビニル キャブタイヤ × ×
(屋側の雨
線内のみ)
ゴム絶縁クロロ プレンキャブタイヤ × ×
ビニル絶縁、 ビニルキャブタイヤ × ×
(屋側の雨
線内のみ)
キャブタイヤケーブル ゴム 第1種
(屋側の雨
線内のみ)
×
× × × ×
ゴム、クロロプレン
又はクロロス
第2種 ×
ビニル × △◎ × △◎ ×

○:300V以下の低圧に限り使用できる
◎:300Vを超える低圧にも使用できる
×:使用できない
△:次の条件に適合するものに限って使用できる

(a) 放電灯、ラジオ、テレビ、扇風機、電気バリカンなどに電気を熱として使用しない小型機械器具に使用する場合

(b) 電気毛布、電気足温器、電気温水器など高温部が露出していないもので、かつ、これに電線が触れるおそれがない
構造の加熱装置(加熱装置と電線との接続部の温度が80°C以下であって、かつ、加熱装置外面の温度が100°C を超えるおそれがないもの)に使用する場合

(c)電線が熱的影響をうけない構造とした白熱燈スタンド


【 参考文献:一般社団法人 日本電気協会 JEAC 8001-2011 内線規程 】

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●各種シース構造と耐環境特性

シースの名称 ポリエチレン(PE) ビニル(PVC) アルペス(Alpeth) ラミネートシース(LAP) 鉛被 アルミシース がい装
概略構造 銅コルゲートシース(CS) 胴帯がい装(TA) 鉄線がい装(WA)
項目 ケーブル心+PE ケーブル心+PVC ケーブル心+アルミテープ+PE ケーブル心+アルミラミネートテープ+PE ケーブル心+鉛シース ケーブル心+アルミシート+PE+銅帯+防食層 (ケーブルシース上)+波付溶+接銅管+防食層 (ケーブルシース上)+銅帯+防食層 (ケーブルシース上)+鉄線+防食層
温度 耐寒性
耐熱性
湿度 耐透湿性
日照 紫外線
塩害 耐食性
鳥虫害 昆虫・ネズミ・リス・アリ・キツツキ
科学物質 無機薬品 / / /
有機薬品 / / /
ガス / / /
振動 ×
 耐油性 / / /
火炎 耐延焼性 × × × / / / /
樹木
放射線 / / /
電触 ×
海洋 耐水性
耐食性
潮流・漁具銷 × × × × × ×
外圧
誘導 × ×

(注)ポリエチレン又はビニルは最近、難燃性のものが開発されているが、ここでは、一般的な材料として考える。
記号 : ◎きわめて良好 ○良好 △使用法を誤ると問題がある ×適さない / 防食層の材料による


【参考文献:一般社団法人 日本電線工業会 技資第117号「通信ケーブルの選び方と使用法」】

●各種シース材料の耐薬品性及び耐油性

材料 塩化ビニル ポリエチレン
架橋ポリエチレン
天然ゴム クロロプレン エチレンプロピレンゴム
薬品・油・薬剤など

発煙硝酸

濃硝酸

10%硝酸

濃硫酸

10%硫酸

濃塩酸

10%塩酸

リン酸

濃酢酸

3%酢酸

××

×

×

×

××

××

××

××

××

××

×

××

××

××

××

××

×

-

-

×

×

-

-

-

濃アンモニア水

10%アンモニア水

40%苛性ソーダ

10%苛性ソーダ

塩素ガス

臭素

稀オゾン(0.03%以下)

ベンゼン

ヘキサン

ナフサ

×

××

××

××

××

×

×

××

××

××

×

×

×

××

××

×

×

-

-

××

-

×

-

××

ガソリン

クロロホルム

四塩化炭素

二硫化炭素

アセトン

エチレングリコール

グリセリン

エチルアルコール

フルフラール

クレゾール

×

××

××

××

××

××

××

××

××

××

××

クレオソート油

アニリン

ASTM No.1油

ASTM No.3油

IRM902油

変圧器油

シリコン油

植物油

DOP

石油エーテル

フレオン12

トリクレン

××

××

××

×

××

××

××

×

××

×

××

××

×

×

××

×

×

××

××

-

-

-

××

××

××

(備考) ◎:ほとんど変化なし ○:わずかに影響される △:ある程度おかされるので特別な場合を除き実用できない ×:かなりおかされるので実用不可 ××:甚だしくおかされる


【 参考文献:一般社団法人 日本電気協会 JEAC 8001-2011 内線規程 】

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●電線・ケーブルの耐用年数 一般の電線

一般の電線・ケーブルの設計上の耐用年数は、その絶縁体に対する熱的・電気的ストレスの面か ら20~30年を基準として考えてありますが、使用状態における耐用年数は、その布設環境や使 用状況により大きく変化します。
耐用年数を短くする要因としては、次のようなことが考えられ、使用される環境や状況によって は、それらの組み合わせで更に劣化が促進されることが考えられます。

① 電気的要因(過電流・過電圧等)

② 電線ケーブルの内部への浸水

③ 機械的要因 (衝撃、圧縮、屈曲、捻回、引張、振動 等)

④ 熱的要因 (低温、高温による物性低下)

⑤ 化学的要因 (油、薬品による物性低下や化学トリーによる電気的劣化)

⑥ 紫外線・オゾンや塩分付着 (物性低下) 1歳や白蟻による食害

⑦ かび等の微生物による劣化

⑧ 施行不良 (端末及び接続処理、接地処理、外傷 等)

電線・ケーブルが正常な状況で使用された場合の耐用年数の目安は次のとおりです。

電線・ケーブルの耐用年数の目安

電線・ケーブルの種類 布設状況 目安耐用年数
絕緣電線
(IV, HIV, DV等)
屋内、電線管、ダクト布設、盤内配線 20~30年
屋外布設 15~20年
低圧ケーブル
(VW,CV,CVV等)
屋内、屋外(水の影響がない) 20~30年
屋外(水の影響がある) 15~20年
高圧ケーブル
(CV等)
屋内布設 20~30年
直埋、管路、屋外ピット布設(水の影響がある) 10~20年

(注)移動用キャブタイヤケーブル等は、使用状況により耐用年数は大きく異なり、一概に決められません。 その使用状況に見合った耐用年数を考えて更新していく必要があります。

メタル通信ケーブルの耐用年数の目安

電線・ケーブルの種類 布設状況 目安耐用年数
メタル通信ケーブル 屋内、屋外(水の影響がない) 20~30年
屋外(水の影響がある) 15~20年

【参考文献:一般社団法人 日本電線工業会 技資第107号 「電線・ケーブルの耐用年数について」】

●許容電流

電線・ケーブルについて許容電流を知り、適切なサイズを選定することは、経済的にも保守 上からもきわめて大切なことです。通電によって電線は温度上昇するため絶縁体が熱劣化 し、電線の寿命を短くすることのないような電流値に押えなければなりません。このことか ら絶縁体の材質の許容使用温度を決めることによって許容電流が決められます。

(1)絶縁電線及びVVケーブルの許容電流

①碍子引き配線により絶縁物の最高許容温度が60°Cの600Vビニル絶縁電線(IV) を施設する場合の許容電流

JEAC 8001 (内線規程) - 2011準拠 (周囲温度30°C以下)

導体 許容電流(A)
単線、より線の別 公称断面積(mm2) 素線数/素線径
(本/mm)
銅導体
単線

-

-

-

-

-

-

-

-

1.0

1.2

1.6

2.0

2.6

3.2

4.0

5.0

(16)

(19)

27

35

48

62

81

107

より線

09

12.5

2

3.5

5.5

8

14

22

38

60

100

150

200

250

325

400

500

7/0.4

7/0.45

7/0.6

7/0.8

7/1.0

7/1.2

7/1.6

7/2.0

7/2.6

19/2.0

19/2.6

37/2.3

37/2.6

61/2.3

61/2.6

61/2.9

61/3.2

(17)

(19)

27

37

49

61

88

115

162

217

298

395

469

556

650

745

842

(注)導体径1.2mm以下及び断面積1.25mm2 )以下の電線は、一般的には配線に使用する電線として認められていな い。従って()内の数値は、参考に示したものである。

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

②CVVケーブル並びに電線管などに絶縁物の最高許容温度が60°Cの600Vビニル
絶縁電線などを収める場合の許容電流

VVケーブル配線、金属管配線、合成樹脂管配線、金属製可とう電線管配線、金属線ぴ配線、合成樹脂線び配線、金属ダクト配線、フロアダクト配線及びセルラダクト配線などに適用する。この場合において、金属ダクト配線、フロアダクト配線及びセルラダクト配線については電線数「3以下」を適用する。

JEAC 8001 (内線規程) - 2011準拠 (周囲温度30°C以下)

電線種別 許容電流(A)
導体 銅導体
単線より線の別 導体径mm又は公称断面積mm3 VVケーブル3心以下 IV電線を同一の管、線ぴ又はダクト内に収める場合の電線数
3以下 4 5~6 7~15 16~40 41~60 61以上
単線 1.2 (13) (13) (12) (10) (9) (8) (7) (6)
1.6 19 19 17 15 13 12 11 9
2.0 24 24 22 19 17 15 14 12
2.6 33 33 30 27 23 21 19 17
3.2 43 43 38 34 30 27 24 21
より線 5.5 34 34 31 27 24 21 19 16
8 42 42 38 34 30 26 24 21
14 61 61 55 49 43 38 34 30
22 80 80 72 64 56 49 45 39
38 113 113 102 90 79 70 63 55
60 150 152 136 121 106 93 85 74
100 202 208 187 167 146 128 116 101
150 269 276 249 221 193 170 154 134
200 318 328 295 262 230 202 183 159
250 367 389 350 311 272 239 217 189
325 435 455 409 364 318 280 254 221
400 - 521 469 417 365 320 291 253
500 - 589 530 471 412 362 328 286

(注-1)Wケーブルを屈曲がはなはだしくなく、2m以下の電線管などに収める場合も、Wケーブル3心以下の欄を適用する。

(注-2)この表において、中性線、接地線及び制御回路用の電線は、同一管、線び又はダクト内に収める電線数に算入しない。すなわち、単相3線式2回路を同一管に収めると電線数は6本となるが、中性線が2本あるので電線数4本の場合の許容電 流値を適用する。

(注-3)VVケーブルは円形圧縮より線、IV電線は丸より線で算出してある。

(注-4) 導体径1.2mmの電線は、一般的には配線に使用する電線として認められていない。従って()内の数値は参考に示したものである。

③VVF及びVVRの許容電流

布設条件 気中暗渠布設 直埋布設 管路布設
周囲温度(°C) 40 25 25
導体最高許容温度(°C) 60 60 60
布設条件 単心 2心 3心 単心 2心 3心 単心 2心 3心
導体 3条
S=2d
1条 1条 3条 1条 1条 4孔3条 4孔4条 4孔4条
導体径 (mm)  1.6 20 18 15 29 28 24 - 19 16
2.0 26 23 20 37 37 31 - 24 20
2.6 36 32 27 49 50 42 - 33 28
公称断面積 (mm2) 2 20 18 15 28 28 24 - 19 16
3.5 28 25 21 39 40 33 - 26 22
5.5 37 33 28 50 5 43 - 34 28
8 47 42 36 61 63 53 - 42 35
14 66 59 50 83 85 72 - 57 48
22 88 78 66 105 110 92 - 74 62
38 120 110 93 140 150 125 - 100 84
60 165 145 120 185 195 160 - 130 105
100 230 200 165 245 260 215 235 170 140

(備考1)気中暗渠布設の周辺温度が40°C以下の場合は、下表の電流補正係数を乗じて許容電流を補正する。

周囲温度(°C) 20 25 30 35 45 50
電流補正係数 1.41 1.32 1.22 1.12 0.87 0.71

(備考2)直埋及び管路布設の周辺温度が25°C以下の場合は、下表の電流補正係数を乗じて許容電流を補正する。

周囲温度(°C) 20 30 35 40 45 50
電流補正係数 1.07 0.93 0.85 0.76 0.65 0.53

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

④OEM-EEFの許容電流

(単位:A)

布設条件 気中暗渠布設
周辺温度(°C) 40
導体最高許容温度(°C) 75
布設条件 2心 3心 4心(※1心接地の場合)
導体 1条 1条 1条
導体径 (mm) 1.6 24 20 20
2.0 31 26 26
2.6 44 37 37

(備考1)気中暗渠布設の周囲温度が40°C以下の場合は、下表の電流補正係数を乗じて許容電流を補正する。

周囲温度(°C) 20 25 30 35 45 50
電流補正係数 1.25 1.20 1.13 1.07 0.93 0.85

(2)キャブタイヤケーブル・コードの許容電流

①絶縁物の最高許容温度が60°Cのキャブタイヤケーブルの許容電流

JEAC 8001(内線規程) - 2011準拠 (周囲温度30°C以下)

公称断面積(mm2) 許容電流(A)
単心 2心 3心 4心
0.75 15 12 11 10
1.25 20 17 15 13
2 26 22 19 17
3.5 38 32 27 25
5.5 50 41 35 32
8 61 51 43 39
14 88 72 62 56
22 120 97 83 75
38 165 130 110 100
60 225 175 150 135
100 315 250 215 195

②絶縁物の最高許容温度が80°Cのキャブタイヤケーブルの許容電流

JEAC 8001(内線規程) - 2011準拠 (周囲温度30°C以下)

公称断面積(mm2) 許容電流(A)
単心 2心 3心 4心
0.75 18 15 13 12
1.25 25 21 18 16
2 32 27 23 21
3.5 47 39 33 30
5.5 62 51 44 40
8 77 63 54 49
14 105 89 76 69
22 145 120 100 93
38 205 165 140 125
60 280 220 185 170
100 390 310 265 240

(注-1)この表は、キャブタイヤケーブルを通常の配線として用いる場合のもので、ドラム巻きなどで使用する場合は、適用できない。

(注-2)この表において、中性線、接地線及び制御回路用の電線は、心線数に数えない。すなわち、単相3線式に使用する3心 キャブタイヤケーブルは、内1心が中性線であるので、2心に対する許容電流を適用し、三相3線式電動機に接続する4心 のキャブタイヤケーブルの内1心をその電動機の接地線として使用する場合は3心に対する許容電流を適用する。

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

③コード及びけい光灯電線の許容電流

JEAC 8001 (内線規程) - 2011準拠 (周囲温度30°C以下)

公称
断面積
(mm2)
素線数/
素線径
(mm/本)
絶縁体の種類(最高許容温度)
ビニル混合物
(耐熱性を有するものを除く)
天然ゴム混合物
ビニル混合物
(耐熱性を有するものに限る)
スチレンブタジエンゴム混合物
クロロプレン
ゴム混合物
エチレンプロピレンゴム混合物 けい素ゴム混合物
クロロスルホン化
ポリエチレンゴム混合物
60°C 75°C 80°C 90°C
許容電流(A)
0.75 30/0.18 7 8 9 10
1.25 50/0.18 12 14 15 17
2 37/0.26 17 20 22 24
3.5 45/0.32 23 28 29 32
5.5 70/0.32 35 42 45 49

(注-1)この表において絶縁物の最高許容温度75°C、80°C及び90°Cのものは、60°Cの値に許容電流補正係数を乗じたもので小数点以下1位を7捨8入している。

(注-2)けい素ゴム混合物の最高許容温度を90°Cとしたのは、コード等の使用条件を考慮したものである。(けい素ゴム混合物の最高許容温度は180°Cである。)

(注-3)この表は、コードを通常の状態で使用する場合のものであって、コードリールなどに使用する場合には、適用できない。コードリールなどに使用する場合にあっては、製造業者などの指定する電流減少係数を用いる必要がある。

(注-4)電気用品取締法の適用を受ける電気機械器具内の電線及びこれに付属する電線には、本表を適用しない。

(3)許容電流補正係数

許容電流はケーブルが布設される環境によって異なりますので、次の各条件の場合の補正係数 を用いて、求めたい許容電流を算出します。

●気中及び暗渠多条布設する場合の許容電流低減率[補正係数](no)

中心間隔 1 2
1 2 3 6 7~20 2 3 4 5 6 7 8~20
S=D 1.00 0.85 0.80 0.70 0.70 0.70 0.60 0.60 0.56 0.53 0.51 0.50
S=2D 0.95 0.95 0.90 0.80 0.90 0.90 0.85 0.73 0.72 0.71 0.70
S=3D 1.00 1.00 0.95 - 0.95 0.95 0.90 - - - -
中心間隔 3
3 4 5 6 7 8 9~10 11~12 13~15 16~19 20
S=D 0.48 0.41 0.37 0.34 0.32 0.31 0.30 0.30 0.30 0.30 0.30
S=2D 0.80 0.80 0.68 0.66 0.65 0.65 0.64 0.63 0.62 0.61 0.60
S=3D 0.85 0.85 - - - - - - - - -

●周囲温度が異なる場合の許容電流補正係数

※(1)の③、④の許容電流表に記載されている周囲温度と異なる条件下で使用する場合は、下表の 補正係数を乗じて許容電流を補正して下さい。

導体最高許容温度(T1) 周囲温度
(T2)
求めたい周囲温度(T2')の許容電流補正係数
0°C 10°C 20°C 25°C 30°C 35°C 40°C 45°C 50°C 55°C
60°C 25°C 1.31 1.20 1.07 1.00 0.93 0.85 0.76 0.65 0.53 0.38
40°C 1.73 1.58 1.41 1.32 1.22 1.12 1.00 0.87 0.71 0.50
75°C 40°C 1.46 1.36 1.25 1.20 1.13 1.07 1.00 0.93 0.85 0.76

●その他の周囲温度における補正係数は、次式より求めて下さい。

T1:導体最高許容温度 (°C) (補正係数)=3
T2:許容電流表の周囲温度 (°C) -T2
T2':求めたい周囲温度 (°C)

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●絶縁体の最高許容温度が異なる場合の許容電流減少係数

(θ:周囲温度)

周囲温度(°C) 絶縁物の最高許容温度
60°C 75°C 80°C 90°C
30以下 1.00 1.22 1.29 1.41
35 0.91 1.15 1.22 1.35
40 0.82 1.08 1.15 1.29
45 0.71 1.00 1.08 1.22
50 0.58 0.91 1.00 1.15
55 0.41 0.82 0.91 1.08
60 0 0.71 0.82 1.00
65   0.58 0.71 0.91
70   0.41 0.58 0.82
75   0 0.41 0.71
80     0 0.58
85       0.41
90       0

(注)この表は、小数点以下3位を4捨5入している

●電線管に収める場合の電流減少係数表

同一管内の電線数 電流減少係数
2~3 0 .70
4 0 .63
5~6 0 .56
7~15 0.49
16~40 0.43
41~60 0.39
61以上 0.34

(4)通信用ケーブルの許容電流

通信・計装用ケーブル及びマイクコード等は、法規上、「電気設備技術基準」における小勢力回路 の適用を受けるため、最大許容電流は、最大使用電圧により以下、定められています。

最大使用電圧 最大使用電流(A) 短絡電流(A)
15以下 5 8
15Vを超え30V以下 3 5
30Vを超え60V以下 1.5 3

【 参考文献】
一般社団法人 日本電気協会 JEAC 8001-2011 「内線規程」
一般社団法人 日本電線工業会 JCS 0168-1:2004
「33kV以下電力ケーブルの許容電流計算-第1部:計算式および定数」
一般社団法人 日本電線工業会 JCS 0168-2:2010
「33kV以下電力ケーブルの許容電流計算-第2部:低圧ゴム・プラスチックケーブルの許容電流」
一般社団法人 日本電線工業会「電線要覧」

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●電圧降下

簡略計算式

回路の方法 電圧降下を求める式 電線の断面積を求める式
直流2線式
および単相2線式
三相3線式
直流3線式
単相3線式
および三相4線式

A=電線の断面積(mm 2)
L=電線1本の長さ(m)
I=電流値(A)
e=各線間の電圧降下(V)
e'=外側線または各相の1線と中性線との間の電圧降下(V)

(※)電圧降下は照明で約3~5%、モーターで約2~3%とみます。
200Vで3%は6となり、この6を上記の式のeに代入します。
このときの電圧は200-6=194Vとなり、これが電圧降下で、モーターなどは電圧が3%落ちると 作動しません。このため対応手段として電線サイズ(断面積)を大きくします。


【 参考文献:一般社団法人 日本電気協会 JEAC 8001-2011 内線規程 】

●エコ(EM)電線・ケーブルについて

エコ電線は、従来の塩化ビニル電線の被覆材である"塩化ビニル”の代わりに「ハロゲン及び重 金属を含まない」“耐燃性ポリエチレン”を使用したものをいいます。

【特長】

①焼却や火災時などにハロゲンガスやダイオキシン等の有害物質が発生しない。
②被覆材料に重金属を含まないため、埋め立て処分しても土壌汚染のおそれがない。
③燃焼時の発煙量が少なく、腐食性ガスを発生しない。
④被覆材料がポリエチレン系に統一されているため、リサイクル性が良い。 配電用電線 「キャブタイヤケーブルコード

【取扱い上の注意事項】

(1)電線表面の白化現象
エコ電線の被覆に使用されている耐燃性ポリエチレンには、難燃剤として水酸化マグネシウムを配 合しているため、配線工事などの際に配管やラックの角等で強く擦られるとシース表面に白い跡 (筋)がのこる場合があり、これを「白化現象」といいます。
そのため、必要に応じて入線剤を使用するなどの配慮が必要です。 この白化現象は、電線表面だけの現象であり、電気特性などに影響がないため実用上は問題となりません。

(2)被覆除去について
エコ電線の絶縁体及びシースにはポリエチレン系材料が使用されているので、ビニル材料に比べて 大きく伸びて破断するため、被覆除去性が異なりますので、端末剥ぎ取り作業時などでは被覆の剝ぎ残しに注意が必要です。

(3)曲げ性
エコ電線は、ビニル電線と比べ配線、端末施工時に硬く感じる事がありますが、許容曲げ半径は従 来のビニル電線と同等です。

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●各種断熱材による電線・ケーブルへの影響及び対策

建屋等に保温性確保のために使用されている各種の断熱材には、その使用方法により、電線・ ケーブルの性能を低下させる可能性があり、その影響には大きく2つに分けると「熱的影響」及 び「化学的影響」があり、その概要について示します。

【熱的影響】断熱材の断熱効果によるケーブルの温度上昇
ケーブルが断熱材で覆われた場合、通電時のジュール熱により発生するケーブル内部の熱量が外部 への放散を妨げられるため、ケーブルの温度が許容温度以上に上昇する可能性があります。 そのため、通常の気中布設時に比べて許容電流が低下することを考慮してケーブルサイズを選定する 必要があります。しかし、ケーブルの許容電流の約50%程度までの通電があれば、熱的影響はないと考 えられます。

【化学的影響】断熱材とケーブル被覆材との間で起こる化学的反応による特性低下
ケーブルの被覆材がビニルの場合、断熱材の種類により直接接触すると化学反応により特性の低下 が起こりますが、エコケーブル等の被覆材であるポリエチレンは化学反応が起こりません。

断熱材 被覆材 熱的影響 化学的影響
発泡ポリウレタン ビニル ※有
ポリエチレン なし
断熱防湿紙付グラスウール
(アスファルト系塗料コーティング)
ビニル
ポリエチレン なし
ポリスチレンフォーム ビニル
ポリエチレン なし
グラスウール ビニル なし
ポリエチレン なし
ロックウール ビニル なし
ポリエチレン なし

解説

●断熱材が「発泡ポリウレタン」の場合、被覆材のビニルは化学的影響(※)により絶縁抵抗の低下は 生じるものの実用上は問題無い程度であり、ケーブル温度が許容温度以下に抑えられていれば、一 般的にケーブルに対して期待される耐用年数である20~30年程度は実用上問題になることはない と考えられます。また、ポリエチレンは化学的影響がありません。

●「断熱防湿紙付グラスウール」及び「ポリスチレンフォーム」については、被覆材のビニルは化学的影 響による絶縁抵抗の低下及び絶縁体・シースの機械的特性を低下させてしまいますので、接触はお 避け下さい。ポリエチレンは化学的影響がありません。

●「グラスウール」及び「ロックウール」については、被覆材がビニル及びポリエチレン共に化学的影響 がありません。


【 参考文献:一般社団法人 日本電線工業会 技資第121号A 「各種断熱材による電線・ケーブルの影響及び対策」】

●各品種の使用温度範囲

種別 製品名 絶縁物の許容温度 最高使用
温度
最低使用温度
固定配線 移動配線
ケーブル ビニル VVF 60°C 60°C -25°C -15°C
E-VVF 60°C 60°C -25°C -15°C
VCT 60°C 60°C -25°C -15°C
HVCT 75°C 60°C -25°C -15°C
ラバロン 60°C 60°C -30°C -15°C
ラバロンプラス 75°C 60°C -30°C -15°C
ゴム 1CT 60°C 60°C -60°C -40°C
2CT 60°C 60°C -60°C -40°C
2PNCT 80°C 75°C -40°C -25°C
2PHCT 80°C 80°C -30°C -15°C
エコ EM-EFF 75°C 75°C -25°C -15°C
EM-OOCT 75°C 75°C -25°C -15°C
EM-2PPCT 80°C 75°C -25°C -25°C
その他 CVF 90°C 60°C -25°C -15°C
コード ビニル VCTF 60°C 60°C -25°C -15°C
ソフトVCTFプラス 75°C 60°C -30°C -15°C
VCTFK 60°C 60°C -25°C -15°C
VFF 60°C 60°C -25°C -15°C
HVFF 75°C 75°C -30°C -15°C
ゴム PNCTE 80°C 75°C -40°C -25°C
PNCTFK 80°C 75°C -40°C -25°C
NNFF 75°C 75°C -40°C -25°C
HHFF 90°C 90°C -30°C -15°C
EPPFF 80°C 80°C -40°C -25°C
エコ EM-ECTE 75°C 75°C -25°C -15°C
EM-EFF 75°C 75°C -25°C -15°C
EM-CFF 90°C 90°C -25°C -15°C
通信関係 MVVS 60°C 60°C -25°C -15°C
EM-MEES 75°C 75°C -25°C -15°C
FKEV-SB 75°C 75°C -25°C -15°C
EM-FKEO-SB 75°C 75°C -25°C -15°C
FCT 75°C 60°C -25°C -15°C
FCT-U 75°C 60°C -25°C -15°C
EM-FCT 75°C 75°C -25°C -15°C
4Cデンワ線 60°C 60°C -25°C -15°C
ACバス 75°C 75°c -25°C -15°C
S-5C-FB/S-7C-FB 75°C 60°C -25°C -15°C
通信関係 EM-S-5C-EB/EM-S-7C-FB 75°C 75°C -25°C -15°C
GH-FTPC 75°C 60°C -25°C -15°C
GH-FTPC-LAP 75°C 60°C -25°C -15°C
EM-GH-FTPC 75°C 75°c -25°C -15°C
FAP 75°C 60°C -25°C -15°C
溶接用ケーブル WCT 60°C 60°C -60°C -40°C
WRCT 60°C 60°C -60°C -40°C
WNCT 75°C 75°C -40°C -25°C
WRNCT 60°C 60°C -40°C -25°C
F-ロン 90°C 90°C -30°C -15°C
F-ロンホルダータイプ 90°C 90°C -30°C -15°C
SS-WCT 90°C 90°C -30°C -15°C

電線・ケーブルの選定と使用上の注意事項

●ドラムの取扱い

ドラムの運搬 ドラムを転がすことは極力さけ、フォークリフトなどの運搬車を使用してください。やむを得ず転がす場合は、必ずドラム外側に記入してある回転方法(矢印の方向)へ転がしてください。逆方向へ転がすとケーブルの巻きがゆるむことがあります。
荷扱い ドラムの横積み(平積み)は、運送中に振動でケーブルの「巻きゆるみ」が発生することがありますので避けてください。また、輸送中はドラムどうしが衝突し合い損傷を防ぐため、ドラムの間に合板、緩衝材などをはさんで、しっかり固定 してください。
荷台からの荷降ろしは、直接地面に落とすようなことはせず、フォークリフト、 荷降ろしマットなどを使用して安全に行ってください。

各種の法令・規格と取得番号

【電気用品安全法】

「電気用品取締法」を改正して、2001年より「電気用品安全法」が施行されました。
電気用品安全法は、「電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき 民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止する ことを目的」としています。この法律の規制を受ける製品は、構造又は使用方法等の使用状況から感 電、火災等の特に危険や障害を発生するおそれが多いものとして「特定電気用品」に指定され、製造 (又は輸入)の事業を行う者は国に届け出を行い、国から認定された検査機関の適合性検査を受ける必要があります。

【電気設備技術基準】

「電気設備に関する技術基準を定める省令」に定める技術的要件を満たすものと認められる技術的内 容をできるだけ具体的に示したものです。電気設備を設ける場合、電気施設の維持と電気供給の安全 確保、危険性の防止などのためにどのような場所にどのような種類の電線を適正に布設するのか詳細 に定められています。

【日本産業規格(JIS)】

日本産業規格は、産業標準化法に基づいて制定された国家規格です。産業標準化法は、適正かつ合 理的な産業標準の制定及び普及により産業標準化を促進することによって、鉱工業品の品質改善、 性能・安全性の向上、生産効率の増進、その他生産の合理化、取引の単純公正化及び使用又は消 費の合理化を図り、合わせて公共の福祉の増進に寄与することを目的としています。 (令和元年7月より工業標準化法が一部改正され、“日本工業規格(JIS)”が“日本産業規格(JIS)”に 変わり、法律名を“工業標準化法”から“産業標準化法”に改定)

JISマーク制度

①国による認定制度から国により登録された民間の第三者機関(登録認証機関) から認証を受けることによってJISマークを表示できる制度となった。
②JISマーク表示制度の対象となる商品等を限定する指定商品制を廃止し、すべてのJIS規格のある製品が対象となる。
③JISマーク表示対象事業者は、国内外製造(又は加工)業者に加え、 販売業者、輸出入業者についても対象となり、制度のしくみも変わりました。
④OJISマークデザイン変更
上記の制度改正により、マークのデザインも変わりました。

jis
JISマーク

【日本電線工業会規格(JCS)】

日本で電線を製造する事業者を会員とした業界団体である一般社団法人日本電線工業会で制定さ れた規格で、用途に応じた適切な電線を選択できるように、製品の仕様・性能・評価方法・取扱方法 などの標準化の他、電線包装用ドラムなどの電線関連製品の規格も制定されています。 また、JCSはJISを補完する標準として、広く活用されています。

●取得している日本産業規格(JIS)の認証番号

品名 記号 JIS認証番号 JIS認証発行
600Vビニル絶縁、
ビニルシースケーブル
VVF JE0507008 平成19年5月23日
ビニルコード(本社工場) VFF、HVFF、 HVCTF、VCTFK、 HVCTFK、VCTF JE0507007 平成19年5月23日
ビニルコード(奈良工場) VCTF、HVCTF JE0507009 平成19年5月23日
テレビジョン受信用
同軸ケーブル
S-5C-FB、S-7C-FB JE0507012 平成19年8月21日
600Vポリエチレンケーブル EM-EEF JE0507010 平成19年5月23日

●JIS規格番号と取得している電気用品安全法の適合証明書番号

品 名 記号 JIS規格番号 型式の区分   適合証明書番号
600Vビニル絶縁
ビニルシースケーブル平形
VVF C3306
(2心、3心)
単心 燃線8mm2 以下 単線0.8~3.2mm 1342-12004-1006
2心
以上
燃線0.75~8mm2以下 単線0.8~3.2mm 1342-12004-1007
燃線38~100mm2以下 特定電気用品外
ビニル
キャブタイヤコード
丸形 VCTF C3306
2×0.75~4×2
線心構造が同一のもの
(0.75~5.5)
一般 1342-12009-1004
長円 VCTFK 耐震 1342-12009-1003
600Vビニル キャブタイヤケーブル VCT C3312
2~4心:
0.75~14mm2
2~7心 0.75~8mm2 1342-12012-1013
14~30mm2 1342-12012-1006
38~100mm2 1342-12012-1007
耐震0.75~8mm2 1342-12012-1008
平型0.75~8mm2 1342-12012-1003
ビニル平型コード VFF C3306 線心構造が同一のもの 1342-12011-1004
線心構造が異なるもの 1342-12011-1001
架橋ポリエチレン
溶接ケーブル
(F-ロン) - 14~30mm2 特定電気用品外
38~100mm2
架橋ポリエチレン
溶接ケーブル(ホルダー用)
(F-ロン
ホルダータイプ )
- 14~30mm2 特定電気用品外
38~100mm2
600V架橋ポリエチレン絶縁 CVF - 2心
以上
燃線8mm2以下
単線3.2mm以下
1342-12004-1010
600V
ゴム絶縁
ゴムキャブタイヤ
ケーブル
二種 2CT C33272
1~4心の
0.75~100mm2
丸形 単心 0.75~8mm2 1342-11012-1018
14~30mm2 1342-11012-1020
38~100mm2 1342-11012-1021
2~7心 0.75~8mm2 1342-11012-1026
14~30mm2 1342-11012-1027
38~100mm2 1342-11012-1028
600V
EPゴム絶縁
クロロプレン
キャブタイヤケーブル
2PNCT C3327
1~4心の
0.75~100mm2
丸形 単心 0.75~8mm2 1342-11012-1002
14~30mm2 1342-11012-1014
32mm2以上 1342-11012-1001
2~7心 0.75~8mm2 1342-11012-1011
14~30mm2 1342-11012-1004
38~100mm2 1342-11012-1003
平形 2心
以上
0.75~8mm2 1342-11012-1012
溶接ケーブル 導線用
ケーブル1種
WCT C3404
14~100mm2
14~30mm2 特定電気用品外
38~100mm2
導線用
ケーブル2種
WRNCT 14~30mm2
38~100mm2
ホルダー用
ケーブル1種
WRNCT C3404
14~100mm2
14~30mm2
38~100mm2
ホルダー用
ケーブル2種
WRNCT 14~30mm2
38~100mm2

参考資料

●ケーブル各種燃焼試験

【JIS水平燃焼試験】
●適用規格 JIS C 3005 4.26難燃 a)水平試験
●試験方法 試料を水平に支持し、還元炎の先端を試
料の中央部の下側に、30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静かに取り去った後、試料の燃焼の度合いを調べる。
● 判定基準 60秒以内で自然に消えること。
【JIS傾斜燃焼試験】
●適用規格 JIS C 3005 4.26難燃 b)傾斜試験
●試験方法 試料を60度傾斜に支持し、還元炎の先端を試料の下端から20mmの位置に、30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静かに取り去った後、試料の燃焼の度合いを調べる。
●判定基準 60秒以内で自然に消えること。
【一条垂直燃焼試験】
●適用規格 IEC 60332-1 (JIS C 3665-1)
●試験方法 試料を垂直に支持し、45度の角度でバーナーの炎を当て、規定の接炎時間後、 バーナーを取り除いて炎を消し、試料の燃 焼の度合いを調べる。接炎時間は、試料の仕上外径により、下表に示す時間を連続して当てる。
試料の仕上外径D(mm) 接炎時間(秒)
D≤50
25<D≤50
50<D≤75
D>75
60
120
240
480

●判定基準 試料の燃損部の上端が上部支持材から50mm以上離れており、燃損部の下端が上部支持材から540mm以下であること。

【垂直燃焼試験】
●適用規格 UL 1581、2556(UL VW-1)
CSA C22.2 No.3(CSA FT1)
●試験方法 試料を垂直に支持し、20度の角度でバーナーの炎を15秒間接炎し、15秒間休止のサイクルを5回繰り返し試料の燃焼の度合いを調べる。
●判定基準 ① 各サイクルの接炎後、60秒以上燃焼しないこと。
② の表示旗が25%以上燃えないこと。
③ 燃焼時の落下物で底部綿が燃焼しないこと。

◎Fマーク:-F -
日本では電気用品安全法により、テレビ受信機の内部配線に要求されている「垂直燃焼試験」に合格し、かつJQA(日本品質保証機構)に認証登録されたケーブルであることを示します。 試験方法は、UL VW-1と同様です。
※F:Flame Test(燃焼試験)のFを示します。

【垂直トレイ燃焼試験】
●適用規格
IEEE 383
JIS C 3521
IEC 60332-3
UL 1685
●試験方法 垂直トレイ上にケーブル外径の1/2間隔でセット幅が150mmとなる本数分をトレイの中央部に固定し、下方からリボンバーナーで20分間燃焼させる。
●判定基準 ケーブル上端まで延焼しないこと。

●AWG 線番比較表

ゲージ 断面積 質量kg/km(参考)
AWG mm2 in2 CM mm mil
6/0 170 .5 0.2643 336,500 14.73 580.1 1,516
5/0 135.2 0.2096 266,900 13.12 156.6 1,202
410 107.2 0.1662 211,600 11.68 460.0 953.0
310 85.01 0.1318 167,800 10.40 409.6 755.7
2/0 67.43 0.1045 133,100 9.266 364.8 599.5
1/0 53.49 0.08291 105,600 8.252 324.9 475.5
1 42.41 0.06573 83,690 7.348 289.3 377.0
2 33.62 0.05212 66 ,360 6.543 257.6 298.9
3 26.67 0.04133 52,620 5.827 229.4 237.1
4 21.15 0.03278 41,740 5.189 204.3 188.0
5 16.77 0.02599 33,090 4.620 181.9 149.1
6 13.30 0.02061 26,240 4.115 162.0 118.2
7 10.55 0.01635 20,820 3.665 144.3 93.79
8 8.367 0.01297 16,510 3.264 128.5 74.38
9 6.631 0.01028 13,090 2.906 114.4 58.95
10 5.261 0.008155 10,380 2.588 101.9 46.77
11 4.169 0.006461 8,226 2.304 90.7 37.06
12 3.309 0.005128 6,529 2.052 80.8 29.42
13 2.627 0.004072 5,184 1.829 72.0 23.35
14 2.082 0.003227 4,109 1.628 64.1 18.51
15 1.652 0.002561 3,260 1.450 57.1 14.69
16 1.308 0.002027 2,581 1.290 50.8 11.63
17 1.040 0.001612 2,052 1.151 45.3 9.246
18 0.8233 0.001276 1,624 1.024 40.3 7.319
19 0.6529 0.001012 1,289 0.9119 35.9 5.804
20 0.5189 0.0008042 1,024 0.8128 32.0 4.613
21 0.4116 0.0006379 812.3 0.7239 28.5 3.659
22 0.3243 0.0005027 640.1 0.6426 25.3 2.883
23 0.2589 0.0004012 510.8 0.5740 22.6 2.302
24 0.2047 0.0003173 404.0 0.5105 20.1 1.820
25 0.1624 0.0002517 320.4 0.4547 17.9 1.444
26 0.1281 0.0001986 252.8 0.4039 15.9 1.139
27 0.1022 0.0001584 201.6 0.3607 14.2 0.9086
28 0.08046 0.0001247 158.8 0.3200 12.6 0.7153
29 0.06471 0.0001003 127.7 0.2870 11.3 0.5753
30 0.05067 0.0007854 100.0 0.2540 10.0 0.4505
31 0.04014 0.00006221 79.21 0.2261 8.9 0.3568
32 0.03243 0.00005027 64.00 0.2032 8.0 0.2883
33 0.02554 0.00003959 50.41 0.1803 7.1 0.2271
34 0.02011 0.00003117 39.69 0.1600 6.3 0.1788
35 0.01589 0.00002463 31.36 0.1422 5.6 0.1413
ゲージ 断面積 質量kg/km(参考)
AWG mm2 in2 CM mm mil
36 0.01267 0.00001964 25.00 0.1270 5.0 0.1126
37 0.01026 0.00001590 20.25 0.1143 4.5 0.09121
38 0.008110 0.00001257 16.00 0.1016 4.0 0.07210
39 0.006207 0.000009621 12.25 0.08890 3.5 0.05518
40 0.004869 0.000007548 9.610 0.07874 3.1 0.04329

断面積換算表

  平方ミリメートル サーキュラーミル 平方インチ
平方ミリメートル 1 1973.5 0.001550
サーキュラーミル 0.00050671 1 0.7854×10-6
平方インチ 645 .16 1.2732×106 1

1mm2=1,973.5サーキュラーミル=0.001550平方インチ

●SI換算値表・度量衡換算表 SI換算値表

SI換算値表

●応力
Pa MPallN/mm2 kgf/mm2 kgf/mm2
1 1×106 1.01972×10-7 1.01972×10-5
1×106 1 1.01972×10-1 1.01972×10
9.80665×106 9.80665 1 1×102
9.80665×106 9.80665×10-2 1×10-2 1
●圧力
Pa bar kgf/mm2
1 1×10-5 1.01972×10-5
1×105 1 1.01972
9.80665×104 9.80665×10-1 1
●カ
N kgf
1 1.01972×10-1
9.80665 1
●仕事・エネルギー・熱量
J kcal
1 2.38889×10-4
4.18605×103 1

度量衡換算表

●尺度

mm
ミリメートル
cm
センチメートル
m
メートル
km
キロメートル
inch
インチ
foot
フート
yard
ヤード
mile
マイル
nautical
mile
海里
1 .1000000 .001000 .000001 .039370 .003280 .001093 .000000 .000000
10.0000 1 .010000 .000010 .393700 .032808 .010936 .000006 .000005
1000.00 100.000 1 .001000 39.3700 3.28084 1.09361 .000621 .000539
- 100000. 1000.00 1 39370.0 3280.84 1093.61 .621371 .539957
25.4 2.54 .0254 .000025 1 .083333 .027777 .000015 .000013
304.8 30.48 .3048 .000304 12.0000 1 .333333 .000189 .000164
914.4 91.44 .9144 .000914 36.0000 3.00000 1 .000568 .000493
- 160934. 1609.3444 1.609344 63360.0 5280.00 1760.00 1 .868983
- 185200. 1852.00 1.85200 72913.3 6076.11 2025.37 1.15077 1

●質量

carat
カラット
mg
ミリグラム
g
グラム
kg
キログラム
t
トン
oz
オンス
lb
ボンド
ton
英トン
sh.tn
米トン
1 200.000 .200000 .000200 - .007054 .000440 .000000 .000000
.005000 1 .001000 .000001 - .000035 .000002 .000000 .000000
5.00000 1000.00 1 .001000 .000001 .035274 .002204 .000000 .000001
5000.00 - 1000.00 1 .001000 35.2740 2.20462 .000984 .001120
- - - 1000.00 1 35274.0 2204.62 .984204 1.10231
141.747 28349.5 28.3495 .028349 .000028 1 .062500 .000027 .000030
2267.96 453592. 453.592 .453592 .000453 16.0000 1 .000446 .000499
- - - 1016.05 1.01605 35840.0 2240.00 1 1.12000
- - 907185. 907.185 .907185 32000.0 2000.00 .892857 1

●面積

cm2
平方センチメートル
m2
平方メートル
km2
平方キロメートル
a
アール
ha
ヘクタール
in2
平方インチ
ft2
平方フート
yd2
平方ヤード
1 .000100 .000000 .000001 .000000 .155000 .001076 .000119
10000.0 1 .000001 .010000 .000100 1550.00 10.7639 1.19599
- 1000000. 1 10000.0 100.000 - - -
1 000000. 100.000 .000100 1 .010000 155000. 1076.39 119.598
- 10000.0 .010000 100.000 1 - 107639. 11959.8
6.45160 .000645 .000000 .000006 .000000 1 .006944 .000771
9290.30 .092903 .000000 .009290 .000000 144.000 1 .111111
8361.27 .836127 .000000 .000000 .000000 1296.00 9.00000 1

●体積

cm2
平方センチメートル
m2
平方メートル

リットル
in3
立方インチ
ft3
立方フート
barrel(us)
米バレル
gal(uk)
英ガロン
gal(us)
米ガロン
1 .000001 .00100 .061023 .000035 .000006 .000219 .01612 0
1000000 1 1000.00 61023.0 35.3147 6.28982 219.969 16120.7
1000.00 .001000 1 61.0230 .035314 .006289 .219969 .264172
16.3871 .000016 .016387 1 .000578 .000I03 .003604 .004329
28316.0 .028316 28.3160 1727.92 1 .178102 6.22864 7.48029
158987. .158987 158.987 9701.86 5.61457 1 34.9722 42.0000
4546.09 .004546 4.54609 277.416 .160543 .028594 1 1.20000
3785.41 .003785 3.78541 231.000 .133680 .023809 .832672 1

●電線包装用木製ドラム

(単位:mm)

ドラム番号 質量(kg) 巻込容量 つば径 胴径 外幅 内幅 軸穴径
X 3-1 15 31325 520 300 400 328 50
3-2 16 38667 550
3-3 17 46473 580
3-4 18 52742 610
3-5 20 63475 640
X  4-1 20 46370 610 350 400 328 50
X 4-2 21 55103 640
X 4-3 22 64300 670
4-4 24 73960 700
4-5 25 84084 730
4-6 27 94672 760
4-7 28 105724 790
X 5-1 25 55431 670 400 500 428 75
X 5-2 26 67230 700
X 5-3 27 79634 730
5-4 29 92643 760
5-5 31 106257 790
5-6 32 120476 820
X 6-1 34 106190 820 450 500 428 75
X 6-2 36 121014 850
6-3 37 1 36444 880
6-4 39 152478 910
6-5 41 169118 940
6-6 43 186362 970
X 7-1 43 168406 910 500 600 528 75
X 7-2 45 188933 940
X 7-3 47 210207 970
7-4 49 232227 1000
7-5 53 270586 1050
X 8-1 50 122790 940 600 600 528 75
X 8-2 52 14 33 17 970
X 8-3 54 164591 1000
X 8-4 57 201706 1050
X 8-5 6 1 240894 1100
X 8-6 65 282156 1150
X 9-1 85 296555 1100 600 750 654 110
9-2 90 347351 1150
9-3 96 400699 1200
X 9-4 98 280985 1150 700
X 9-5 103 334333 1200
X 9-6 109 390234 1250
9-7 114 448687 1300
9-8 120 509693 1350
X 10-3 129 433116 1350 800 750 654 110
X 10-4 135 496675 1400
10-5 141 562786 1450
11-3 179 691577 1500 800 900 780 110
X 11-4 187 774586 1550
11-5 196 860658 1600

※ドラム番号の前に「X」がついて いるサイズは使用していません

■ドラム構造図

巻込容量=外径×外径×長さ×余裕率

外径 余裕率 外径 余裕率
~Ø10 1.1 Ø20~Ø25 1.25
Ø10~Ø15 1.1 5 Ø25~ 1.3
Ø15~Ø2 0 1.2    

●各種誘導電動機を使用する場合の恒長及び電圧降下別電線サイズ

単相100V誘導電動機

定格出力 規約電流(A) 恒長及電庄降下別電線 (mm2)
馬力 Kw 30m以下 60m以下 120m以下 150m以下 200m未満
2%以下 2%以下 4%以下 2%以下 5%以下 2%以下 5%以下 2%以下
1/8 0.1 5.1 3.5 5.5 5.5 14 5.5 14 8 22
1/4 0.2 7.2 5.5 8 8 22 8 22 14 30
1/2 0.4 11.1 8 14 14 30 14 30 22 50
1 0.75 17.7 14 22 22 38 22 50 30 80

単相200V誘導電動機

定格出力 規約電流(A) 恒長及電庄降下別電線 (mm2)
馬力 Kw 30m以下 60m以下 120m以下 150m以下 200m未満
2%以下 2%以下 4%以下 2%以下 5%以下 2%以下 5%以下 2%以下
1/8 0.1 2.5 0.75 2 2 3.5 2 3.5 2 5.5
1/4 0.2 3.6 1.25 2 2 5.5 2 3.5 3.5 8
1/2 0.4 5.5 2 3.5 3.5 8 3.5 8 5.5 14
1 0.75 8.8 3.5 5.5 5.5 14 5.5 14 8 22

三相200V誘導電動機

定格出力 規約電流(A) 恒長及電庄降下別電線 (mm2)
馬力 Kw 30m以下 60m以下 120m以下 150m以下 200m未満
3%以下 3%以下 5%以下 3%以下 6%以下 3%以下 6%以下 3%以下
1/4 0.2 1.8 0.75 0.75 0.75 1.25 0.75 2 1.25 2
1/2 0.4 3.2 0.75 1.25 1.25 2 1.25 3.5 2 3.5
1 0.75 4.8 0.75 2 2 3.5 2 5.5 3.5 5.5
2 1.5 8 1.25 3.5 3.5 5.5 3.5 8 5.5 14
3 2.2 11.1 2 3.5 5.5 8 5.5 14 8 14
5 3.7 17.4 3.5 5.5 8 14 8 14 14 22
7.5 5.5 26 5.5 14 14 22 14 22 14 30
10 7.5 34 5.5 14 14 22 14 30 22 38
15 11 48 14 22 22 30 22 38 30 50
20 15 65 22 22 30 50 30 60 38 80
25 18.5 79 22 30 30 50 38 80 50 100
30 22 93 30 30 38 60 38 80 50 100
40 30 124 50 50 50 80 50 100 80 150
50 37 152 80 80 80 100 80 125 80 -
75 55 230 125 125 125 150 125 - 125 -

● 交流アーク溶接機と使用ケーブル

(JIS C 9300-1 タイプJ)

種類 定格出力電流 定格入力電圧 定格使用率 最高無負荷電圧 定格入力
(参考)
1次側ケーブル 溶接電流範囲(2次側電流) 2次側溶接用ケーブル 使用溶接棒の径
推奨品種サイズ 推奨品種サイズ
VCT
1CT
2CT
2PNCT
WCT
WRCT
WNCT
WPNCT
F-ロン
A V % V KW KVA mm2 A mm2 mm2 mm
150A機 150 200
単相
20~
30
75
以下
(5.5) (11.0) 8 45~
150
22 14 2.0~
4.0
180A機 180 200
単相
20~
30
75
以下
(8.5) (13.5) 14 55~
180
30 22 2.6~
4.0
250A機 250 200
単相
20~
30
75
以下
(12.4) (18.5) 14 75~
250
38 22 3.2~
5.0
300A機 300 200
単相
30~
40
85
以下
(13.8) (25.0) 22 60~
300
50 30 2.6~
6.0
400A機 400 200
単相
30~
40
85
以下
(19.5) (33.0) 30 80~
400
80 50 3.2~
8.0
500A機 500 200
単相
60 95
以下
(23.5) (44.0) 60 100~
500
150 100 4.0~
8.0

※1次側、2次側溶接用ケーブルは、推奨サイズ以上のものをご使用ください。
※溶接機やその他使用方法によるケーブルのサイズ選択は、溶接機メーカーへご確認ください。